生きる

2007年7月28日 (土)

たまに仕事さぼうろうぜ その14

Nec_0004 この銅像は1970年.3月6日に誕生し数々の伝説を生んだハイセイコー号です。北海道は道の駅新冠町のレコード館の入口にあります。1972年7月12日大井競馬場でデビューしました。地方競馬場で6連勝しました。その勝ち方があまりにずば抜けていたために中央競馬へ進出することになりました。初レースから10連勝という驚異的な勝ち方であっという間に人気馬になりました。今は同じ新冠町の明和牧場に墓があります。墓碑に「偉大なる名馬、ここに眠る」とあります。彼は転戦に継ぐ転戦中、何を考えていたのでしょう。生涯のライバル馬タケホープ号との激闘の歴史、引退の最終レース(1974年12月15日有馬記念)で初めて君はタケホープに一矢酬いたのだね。わずか4年間で君のレースは終わったけれど何かとても大切なものを君から頂いた気がしてなりません。走ることがただ好きだったんだよね。

Nec_0008 親子のサラブレッドの写真です。写メではちょっと小さくて見えないかもしれません。子馬が二頭います。ハイセイコーもきっとあの世で親子でいまだに駆けています。

Nec_0003 ジンギスカンです。この頃はこの丸いジンギスカン鍋も都内でもありますが、やはり本場、北海道は一工夫ありますね。ラムタンやラムソーセージも以外にいけます。ジンギスカンの食べ方も味付けとこの写真のように生をそのまま焼いて食べる二種類が主流です。ととしは生でかつ「ベルのジンギスカンのたれ」がベストですが、まず置いている店はないね。北海道の家庭では自宅で食べます。だから大抵のフードショップには「ベルのたれ」があるよ。醤油ベースのシンプルな味がいいな。これとビールが実にあうんだね。北海道のアサヒビールの工場付属のビール園はだいたいジンギスカンでビールをやるのが当たり前なのです。(もちサッポロさんもだよ)このジンギスカンて北海道発と長野で言ったら、長野が発祥の地なんて言う人もいました。詳細は別として、うまいもんはうまいのです。ちなみにこの店のオーナに「アイスあります」とのぼり立てなよて提案しました。メニューの最後にさりげなくデザートで生乳のアイスが載っていました。まず気が付かないね。油っぽい料理の後のアイスがまたいいんだね。(薄野羊屋:札幌中央区南8条西3丁目)

Nec_0002 札幌のススキノを流れる鴨々川(かもかもがわ)の鯉です。朝方(AM5時頃)すごいバシャバシャと音が聞こえるので覗いてみました。岸辺を飛んでいる藪蚊《やぶか》を狙ってジャンプしていました。写メではごらんのとおりはっきり見えないのですが、陸に上って川まで戻る鯉がたくさんいます。ほんとうに鯉の滝昇りてあるんだと実感したのでした。すごい迫力です。こんな繁華街の中にも自然があると実感したのです。

Nec_0001 新千歳空港の出発ロビーからの写メです。駆け足の二泊三日で北海道へ行ってきました。色々と渡世の義理事ともうしましょうか。ついでに夏休みしてきました。札幌からレンタカーで日高へいったりなんて感じです。でもやっぱ夜はススキノですね。今が北海道は最高です。毎日、マイカ(するめイカ)食ってました。イカそうめんを熱いどんぶり飯の上にのせ、生姜醤油《しょうがしょうゆ》でやると「ああ北海道を食っちまった」て感じになります。安くてうまい。一押し(^◇^)

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2007年4月15日 (日)

たまに仕事さぼろうぜ その13

Nec_0022 今日は椎《しい》の木さんのお話です。

「私もずいぶんと生かさせていただきました。
今年も桜さんの枝ぶりも艶やかに咲きほこっているね。
おや、そこいくアリさん達どこへ行きなさる」

「えーとさ、この病院がなくなるんだって」
「へ、知らなかった」
「私がまだ小さかった頃からあるんだよ」
「椎の木さんて幾つだい」
「私かい、そうだねもう百十二歳ぐらいだろう」
「長生きだね、全然そう見えないよ」
「ありがとうよ」
「でもどうして、止めるんだろう」
「さあ、人間様の事情てやつだろう」
「そうかい、私はどうなるんだろうね・・」
「そういえば、池のハクビシンさんも行くところがないて」
「ああ、鼬《いたち》さんかい」
「あれも、親の代から住みついているんだけどね」

そこへ一人の老婆が桜を眺めながら椎の木の前までやってきました。

『おやまたあんたかい、あんたが麻疹《はしか》や、お産の度に、私の前に来るね・・』
『あんたも百歳はこえたよね、こうしてあんたにもあと何回会えるだろうね』
『たくさんの人が病気や怪我でここにやってきたのにね、病気や怪我になったらどうしたらいいのかね・・』

Nec_0018 『あんたの通う病院がなくなっちまうね、もうそろそろこの世から去るんだろうから、この病院から逝きたかったろうに・・』

『女学生の時は、いつも私の前で恋文なんか読んでいたね、そういえば、あんたここで働いていたね、あれはいつの頃だったかね、看護婦さんだったんだね、ずいぶんと昔のことだ』

Nec_0019_1  『今の東京知事さんはオリンピックを誘致しているんだってね。
前のオリンピックも賑やかだったけど、それより人の命を守るほうがよっぽど大切なのに、財政とかそんな事情で病院を止めるのはずいぶんと情けない話だね・・』

『あんなにたくさん都職員がバスに乗ってやってきたのにね、今年でバスも来なくなってしまったし』

『大都会東京の青山の一等地に病院はもう余っているのかね・・』

Nec_0015_1 『喜びと悲しみのたくさん詰まった思いでもこうして幕を閉じるんだね私がどこかへ行くのはいいことだけれど、あんたにとってはたった一つの病院だよね』

『毎日、悲喜こもごもの出会いと別れがありました』
『ここで一生懸命に働いてきた多くの人々がいました』
『ありがとう・・』

平成19年12月31日をもって東京都職員共済病院 青山病院は閉院します。

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2007年2月 4日 (日)

たまに仕事さぼろうぜ その11

Nec_0048_3 ぺこちゃんが今弱ってます。永遠のヒロインペコちゃんの復活を心からお祈りしています

 

 

Nec_0047_1 「恋愛小説依存症候群」の資料として購入したフロイトなどの本です。精神て奥深いですよね、きっとあまり読まないでブックオフ行きかな(^◇^)

 

 

 

Nec_0046_2 入門書から始めますか(^◇^)ケケ

 

 

Nec_0045_1 やっぱととしはこういうのが スキ スキ「少女セクト」1、2巻ももれなく買ってしまったのです。日曜の午後はまったりと脳のエンドルフィンを刺激しましょうか

 

てなわけで、硬い煎餅を食べていて、一緒に前歯の差し歯を飲み込んでしまいました。

歯医者が嫌いです。

けどしかたかないか、日曜日もやってるとこあったけ(-_-;)

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2007年1月 3日 (水)

さよならだけが人生か その12

 夕闇迫る北海道積丹岩内の上空を垂直離陸可能なハリヤーが爆音を上げ、低空飛行で現れた。
 ほとんど海面すれすれを飛行してきた。
 北部航空方面隊の第29警戒隊、奥尻島にあるレーダーがこの辺では一番近い、このレーダー波の下を掻い潜ってきたことになる。
 「エトー様、目標を補足」
 エトーは巨大空母の作戦室にいた。
 戦闘空母というが世界でこの空母を保有しているのは、米国と仏蘭西ぐらいだ。かの旧ソ連でさえ建造費のあまりの高額なために建造を断念した。ビッグEといわれるエンタープライズが1961年から就航していることを知っている人はあまりいない、もちろんその間、何度かの再装備化が行われ現役として任務についている。
 飛行甲板にE=mc2とペイントされている。
 まさに原子力船として核が放出するエネルギーを源として無限の航海が可能だ。
 エトーの乗艦する空母にも五千人を超える人間が勤務している。
 この空母がどこで作られ、なぜ公海上を大手を振って航海できるのか、世界には暗黙の了解がある。
 米国にもいくつもの触れられない暗部がある。
 エトーはそれを握っている。
 世界中の秘密を握ってきた。
 時の権力者を脅し、そして透かした。ある時は権力を与えた。
 日本の企業群も彼の意思なしにはその経済活動さえままならない。
 米国の一人勝ちにさせたのもエトーの意思が働いた。
 もちろん人間も刻々と進化してきた。
 中国がそのいい例だ。
 米国にとって変ろうとしている。
 しかし、それは不可能だ。
 エトーがバックにいない。
 エトーは二日前ぐらいから酷い眩暈《めまい》を覚えるようになった。エトーに睡眠は不要だ。ただ横になって瞑想する。世界中の景色を想像するだけであたかもそこにいるが如く見る能力がある。透視能力(クレヤボヤンス)の一種なのかもしれない、リアルタイムに監視カメラのように感ずる。その能力を妨害する力が働いている。それはどこからくるのか? 日本に近づいてから特に激しくなった。それは、青い光に覆われていた。エトーが見ることのできない物、この地球上に存在するとは思えない。

 永村隆と塚本一之は夕闇の中をジープで疾走していた。
「永村さん、ほんとうにここにえりはいるのか」
 永村には確信があった。
 永村は小さい時から夢でよく見る風景があった。
 それが彼が生まれた時からインプットされたものなのか。
 潜在意識に刷り込みされた記憶なのか、それはわからない。
 永村は東京に戻る飛行機の中で睡魔に襲われた。
 その睡眠中にまたあの風景が夢に現れた。
 海が見える。長い半島のような岬が突き出している。
 その風景がどこなのか、意識せずに探していたのかも知れない。
 塚本に話す気はなかった。
 永村は無駄な話をする男ではない。
 しかしこの時、塚本に夢の話を語った。
「不思議だ」塚本が言った。
「俺もその夢をよく見る」
 永村は一瞬、塚本の顔を穴の開くほど眺めた。
「そこは北海道にある」
 塚本一之はそう言った。
「俺の所属するプロレス団体が札幌で興行がある時、実はその風景がある場所で民宿を借りて、合宿する」
「どこだ」
「神威岬《かむいみさき》」
 『神威』は和人が『神』を当て字にしたものだが、意味するところは熊などの猛禽類が棲む場所を意味する。人里から離れた場所を意味することが多い。アイヌにとっては獲物が多い、神山(カムイシリ)をそう呼ぶ。
「俺はそこに行った時、驚いた。夢と同じ風景が存在した」
 永村隆は詳細にその風景を説明した。
「まったく同じだ」
 塚本一之は念を押した。
 羽田からそのまま二人は新千歳空港へ向かった。
 永村の所属する組織に連絡を取った。
 新千歳空港にジープを用意させた。
 道央道から札樽道をアクセルの踏めるだけ踏んだ。
 余市からシャコタンブルーの海岸線を右手に神威岬へ向けて疾走していた。

 「オンザ様」
 夕闇迫る岬の研究施設の外で、間久部と塚本えりは上空に出現したハリヤーを眺めていた。
 間久部は顔の皮膚を剥がすような動作をした。
 一瞬にして甲冑を着た中世の騎士が現れた。
「ドラゴンの騎士ロック、お帰りなさい」
 塚本えりの目は緑に輝いていた。
 ロックと呼ばれた甲冑の騎士は腰から大刀を引き抜くと、天上目掛けて差し出した。
「吹けよ風よ、吹けよこの地上に」
 その途端、俄《にわ》かに辺りが暗黒に包まれた。
 天上から稲妻と雷鳴が轟きだした。次々と稲妻が海へ落雷する。
 息つく間もなく激しい大粒の雨が地上を襲った。

 ハリヤーに装着されたカメラから送られた映像がモニターに映し出されていた。ドラゴンの騎士と塚本えりが映し出されている。
 エトーは違うと思った。あの女は間違いなく捜し求めてきた者だ。
 しかし、この眩暈を引き起こしている別の力が刻一刻と近づいてきている。『なんだ、何者だ』
 エトーの身体が赤く輝き出していた。
 エトーはふと自分の手を見た。
 鱗が手の甲を見る見る覆い出していた。
「うぐぐ」
 エトーはかって経験したことのない苦痛に襲われていた。

 ドラゴンの騎士の横で、塚本えりは地面に倒れ、のたうち回っていた。緑の光で覆われた瞬間、原始生物の原型となった翼竜、『緑のドラゴン』が翼を広げ横たわっていた。

「ロック、オリント以外のオーラーを感じます。悲しみで覆われたオーラー」
「オンザ様、それは」

 夕闇を切り裂くように、ジープから放たれたヘッドライトのハロゲンランプの明かりが変身した二人に照射された。

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2007年1月 2日 (火)

たまに仕事さぼろうぜ その10

初詣(元朝参)

Nec_0036 明治神宮へ初詣にいって参りました。しかし、すごい行列でした。午後2時半頃、JR原宿駅を降り立った私がお賽銭を献上してお参りを完了したのは午後5時半でした。おお、なんて首都圏に住む方は我慢強いのか、寒風の中、立ちっぱなしで初詣をする忍耐力、恐るべし(ビシバシ) 例によって不謹慎なととしはお神酒、熱燗二合とフランクフルト二本を食べてから並びました。そんなこんなで私の前で「きゃはきゃは」と笑い捲くっていた赤ちゃんです。「あんたが一番」ということで写メさせていただきました。「まだ上げそめし前髪の...」島崎藤村の「初恋」でしたか...ちょんまげが似合っています。お包みのキティちゃんも似合ってます。それにしても、今時の女の子は黒いブーツに茶髪で、後ろから見たら区別がつかないんですけど..昔、ととしが学生の頃、はやった学ランに徳長(長靴)みたいに見えるよ..

Nec_0037 右は韓国からの留学生、左は台湾からの留学生とのことです。例によって、誰にも愛想を振りまくととしは横浜元町からきたおばちゃんとお孫(男)さんと並んでいる間、三時間もお話しておりました。お孫さんさんは渋谷の音楽の専門学校に通っているとのこと、ミュージシャンを目指しているそうです。そのお孫さんが軟派してたのが、右の女の子です。19歳、韓国語、日本語、英語、スペイン語に堪能な彼女は二年ほど米国に留学していたそうです。残念ながら「日本のボーイフレンドがいます」と振られていました。あまり長時間並ぶので二人は途中で帰るとのこと、例によってととしは「じゃ飯食いにいきますか」とまんまと軟派に成功と思いきや、くだんのおばちゃんに「並んでこそご利益があるんだよ」と説得され、泣く泣く彼女等と別れたのです。ちなみに、左の女の子は明日から米国へ留学するそうです。お前等いいとこのお嬢さんだな。

Nec_0030 そんなこんなで明るかった付近もごらんの通り、暗くなってしまいました。名古屋から来ていたおじさんは、この後、靖国神社、伊勢神宮なんか回るそうです。すごいや、お宮参りを趣味にしている人もいるんだ..

ととしは明治神宮で充分という感想です。たぶん来年は来ないね..

そこで一句

「初詣 一日かかる 明治神宮」 字あまり おそまつ

今年も宜しく

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2006年12月24日 (日)

たまに仕事さぼろうぜ その9

聖夜に

Nec_0012 30年の年月を超えてやった来た二人のお嬢さんです。一人はクラッシクギター(YAMAHA C-180)、ワンオーナーのため非常にきれいなボディーをしております。左の傷だらけでかなりネックが順そりされてる方はフォーク全盛時代に生まれた一品です。(YAMAHA FG-202B) ともにヤフオクで4、000円で身売りされて私の元へ宅急便でやってまいりました。値段はとてもリーズナブルですが、新しい弦、ギタースタンド、ギターワックスなどなど購入するとなかなかの出費です。今、メンテナンス中です。今日はとりあえず、C-180のほうのボディー側のコマをやすりで削って弦高を調整してなんとか弾けるとこまでもっていきました。FG-202Bのほうのボトルの調整用の金具が旧式のため六角レンチでは合わないので、未調整のままです。いづれにしてもネックのアイロンに出す必要がありそうです。う~、安物買いの銭失い..いいえとんでもない、彼女等は私に出会うために生まれてきたのです。どんな声で泣くのか、泣かぬのなら、泣かしてみよう...てわけで、C-180でビートルズのAnd I Love Herをやってみました。結構な音がでます。

Nec_0015 変な領収書みたいな紙ですが、ロト6の当選金の引き換えの明細書です。この年の夏、せっせと毎週購入して、クリスマスイブに引き換えるのだ!と温存してきた結果表です。なんと、13回購入の当選5回、結果15、600円をゲットしました。(購入金額は1万円以下です)ちょっとしたクリスマスプレゼントになりました。どこかにいらっしゃるサンタクロースさん「ありごとうございます」、まあ先日、入院中に知り合った友人の外泊の際に、二ヶ月女体に触っていないということで、ピンサロ(やっちゃん経営の妖しい店)でおごった分が戻ってきただけなのかもしれません。もち本番で抜かしてもらったのは言うまでもありません。その間、私といえば真っ暗な中、店長と二人でウーロンハイを飲んで昔話を色々拝聴いたしました。「今、ぼったら終わりだよ」昔川崎で店をやっていたそうです。う~この道40年の店長さん、やっぱあんたただものじゃない!!

Nec_0014  先日行った文京シビックホールの第九のコンサート前のステージです。クラシックのコンサートなど行くことがないと思っていた私ですが、お師匠様の奥方と娘さん二人が合唱に出演するというので出かけてまいったしだいです。だいたい第九が第四楽章から構成され、第三楽章になるまで唄がないとは、初めて知りました。う~ん、驚きというかすごい、まあロックやフォークのコンサートは数知れずいった私ですが、レインボー、エリッククラプトン、ジェフベック、クイーン...、クラシックはこんなに緊張するだと体験いたしました。後で、お師匠の奥方からの話によると一年間も練習しているとのお話です。おお、たった20分ぐらいの合唱のために、う~ん、泣けるお話です。いづれにしても「最初で最期の第九でしょう」

Nec_0013_1 お師匠様と奥方です。コンサート終了後にロビーにて撮りました。一男二女に恵まれた二人ですが、お師匠は絶対助からないという大病をしたそうです。奥方も癌に蝕まれたそうです。ほんとうは、ふたりとも今世にいなかったかもしれません。私とこうして出会う偶然をいただき、ほんとうにどこかにいらっしゃる○○さま「ありがとうございます」 この後、居酒屋で騒いだのは言うまでもありません。

お師匠のお言葉 「みんな生かされているです」 最敬礼(T_T)

私からのクリスマスプレゼント

「一人はみんなのために みんなは一人のために」

Have a nice X'mas.

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2006年12月17日 (日)

たまに仕事さぼろうぜ その8

失ったもの得たもの

Nec_0007 建設中の有楽町再開発ビルの現在の最上階(21階)から東京駅方面の写真です。右手にちょこっと交通会館が見えてます。蛇のように長く新幹線が東京駅の構内へ吸い込まれていく様子です。一般の方は勿論、入場できない場所です。ヘルメットに安全帯を装着して、建設用のエレベータであがります。まったく違う業界の人と出会う偶然もありかなと思うしだいです。2006年は色々あった年です。一番の大きな出来事は長年、使い慣れた右足の親指を失ったことでしょうか。酒池肉林の結果といえばそれまでですが、せっかく親にいただいた身体の一部を失ってしまう親不孝ほど身に沁みることはありません。

Nec_0002 最上階で作業されている方です。鉄骨に取り付けるプラットホームの切断を行っておりました。普段まったく違う世界(社会)で暮らす、私にとってすごく未知の世界です。都会のビルがどのように出来上がっているのか目の当たりにすることはなかなかありません。このビル、上へどんどん建設するのと同時になんと、どんどん地下へも建設しているという工法で作っています。ピンときますか?このビルはなんと空中に浮いてる?日本の技術力はすごい、やっぱり土木の竹中工務店だなと思うしだいです。もちろんJV(ジョイントベンチャー)なので頭の会社は違うのですが、この建設を支える技術は下請けの総合力の賜物と思うしだいです。

Nec_0001 建設資材をあげるタワークレーンです。まじかで見てその巨大さにあっとうされます400tの揚力があるそうです。有楽町再開発ビルにはこれが2機あります。とても写メできるような被写体ではありません。広角レンズが必要です。このクレーンも上へ上へとビルが伸びるに従い、上へ上へと上がっていくそうです。タワーの円筒にはオペレーター専用のエレベーターがあるということでした。

Nec_0003 煎餅好きの私のお師匠様です。入院中に知り合った方です。今回、この現場に入れたのもこの方のおかげです。バイク乗りのギターリストという不思議な現場代理人です。このような方と知己を得たのは不思議な出会いと本当に神様に感謝、感謝です。今日、お師匠から伝授を受けるためアコギをオクションで2本買ってしまいました。日光まで「アルハンブラ宮殿の思い出」習いに行きますよ。そのかわりパソコンがんがん教えます。12月21日の第九の演奏会のチケットありがとうございます。すごく楽しみにしています。

「ここから下を歩いている人間を見るとまったく蟻んこみたいに見えるけど、人間てすごい存在だよ」お師匠の言葉です。うん、含蓄のあるお言葉。

こんな世界で「生きる」て一人じゃないんですよね。色んな人から成り立っている。そう実感した土曜日でした。

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2006年12月 4日 (月)

さよならだけが人生か その11

 間久部は睡眠剤で眠らせた塚本えりを無菌室のガラス越しに眺めていた。
 この未知の生命体との出会いは偶然ではない。
 『古事記』の語り部の稗田阿礼による口承の記録に、海神の娘がヤヒロワニに変身するという筋立がある。この場合のヤヒロワニとは『龍』を表す。また、『日本書紀』にもトヨタマヒメが『龍』に変身したという記述がある。
 つまり、古代日本に人間から別の生物へ変身するのを見かけ、または、その類の物の怪の出現が記録されている。このような怪異な現象はずっと歴史の中で隠蔽されてきた。
 時の権力者達によって秘匿され続けてきた。 
 人間を一瞬で滅ぼしかねない強力な力を持った生物『龍』を支配下に置くことは、この世界を支配することと同じなのだ。
 この無邪気に手術用ベットに眠る若い女のどこにその力の源があるのか、間久部はあらゆる研究機関から優秀な人材を集め、この施設で塚本えりの生体を研究してきた。
 しかし、調査の結果は普通の人間と違いがなかった。
 それではこの実験体を市中で生活させる。
 そして、再び変身を起こさせる。
 そこまでの計画はよかった。
 そこでどうなったのか、塚本えりは極道集団に浚われ、南海の島で変身を遂げた。
 危うく実験体を失いかけたが、どうにか取り戻せた。
 しかし、間久部は今、自分が危機に直面していることを感じていた。 二つの機関から追われている。
 一つはこの日本政府の別の機関、それは戦後から続く米国の日本駐在機関、日本国内で米国への反旗を翻すのを常に監視し続けている。日本人によって日本人を監視するという特異な組織だ。その素性は知られていない。ただ、米国大領からの直接の命令で行動するといわれている。日本の戦後政治の暗部に常に彼らが行動し、実践したとその筋では囁《ささや》かれている。
 もう一つが『エトー』といわれる謎の人物が君臨する組織だ。
 この組織も謎に包まれている。
 その巨大な力は米国と戦争すら可能とまでいわれている。
 間久部は絶対絶命に追い込まれていた。
 たぶんこの二つの組織を敵に回して逃げ延びるのは不可能だろう。
 時間は限られている。
 自分の居場所など当に知られているに違いない。
 塚本えりを人質にしてこの場を逃げる方法も考えた。
 しかし、しょせん一時的な逃亡だ。奴等は地の果てまで追いかけてくるに違いない。
『俺もここまでか』間久部の心に諦めに似た気持ちが浮かんだ。
『なにが悲しいの』突然、間久部の脳裏に女の声が響いてきた。
『ああ、幻聴を聞くようでは』間久部は懐からリボルバーを取り出した。あの女も始末する。そして、俺も最期にしよう。全部無かったことだ。『今、空に二つの鳥が現れます』また、女の声だ。
『私は昔、オンザといわれていました』
『オンザ』間久部は、全裸の塚本えりの腹から緑の光が出ているに気がついた。
 その光は無菌室を満たし、とても安らかな気持ちを与える輝きを放っていた。
「おい、ここを開けろ」間久部は無菌室の外にいる研究員にどなり散らした。
 飛び込むように間久部は無菌室に駆けいると、緑輝くベットへしがみ付いた。
「お前は何者だ」
 今、すべてがわかる間久部はそう感じた。何がわかるのか自分でもわからない、不思議な感覚だ。
『オンザはこの世界を作った片割れ』
『今、世界は滅びようとしています』
「滅びる?」
『貴方はかっての記憶を忘れた、私の僕《しもべ》、ロックです』
「ロック」
『人間の時間では50万年を超える昔です』
「50万年」
『エトーと私はこの世界を作った』
『エトーは私の主人であった者』
『彼は眠ることを拒んだ』
「エトー」
『彼は自分の名前すら忘れてしまった』
『彼がこの世界の調和を乱し、そしてまた滅亡へ進んでいる』
「滅亡?」
『彼はもう限界に来ています』
『私を探し続けてここまで来ました』
『彼の名はオリント』
『私は彼の苦しみを解放しましょう』
『貴方は昔のように、私に協力してください』
 オンザの放つ緑光からひつ粒の緑玉が弾けた。
 一瞬後、それが間久部の口から腹へ進入したのを感じた。
 激しい痛みが伴った。辺りが真っ暗闇に覆われた。
 いくつもの原始生物が自分の周りをぐるぐると駆け巡り、
あらゆる生物の進化の過程を具《つぶさ》に体験した。
 その場面にはオンザもいた。見知らぬ若者もいた。その若者が、エトーことオリントだろう。
 一週間あまりの間にガス状だった惑星が球体になり、激しい雷鳴とスコールが地表を襲った。見る見るうちに青く輝く球体になった。
 オンザとオリントが言い争うのを目撃した。
 オリントはオンザの静止を振り切って、地上へ向かった。
 赤く輝く龍の姿をしていた。
 オンザの放った稲妻に当たり、激しい勢いで落下していった。
 間久部もその後を追った。
 しかし、記憶はそこまでだ。
 何代も繰り返し生まれ変わっている間に記憶がぼやけたのだ。
『私はいつもお前の傍にいた』
 オンザの放つ光はいつしか塚本えりの全身を覆っていた。
 そして、ベットに全裸で起立する女は、かってオンザであった女性へと変身を遂げていた。
 完璧なプロポーションを持つ女性、ミロのビーナスを彷彿させる容姿だった。
 施設の緊急サイレンがけたたましい音を鳴り響かせた。

「オンザ様、最期の戦いの始まりです」
 オンザを従えて、間久部ことロックは無菌室から、このとても長い年月からのお別れに向かった。
 

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2006年11月14日 (火)

さよならだけが人生か その10

 世界がまだ幼い頃、エトーはある日、目覚めた。
 緑に覆われた平原が続き、花々が咲き乱れる。
 小川のせせらぎが優しく流れ、さわやかな風が心地よい。
 自分がどこからやって来て、どこに行くのか、そんなことも考える必要のない時代だった。
 恐竜が支配する時代が終わり、哺乳類がそれにとって変わるまでの長い間、エトーはなぜこの世の中に自分だけが一人ぼっちなのか悩み続けた。あらゆる動物、植物には、必ずペアの性別が存在する。もちろん、雌雄同体の場合もある。しかし、エトーには相手となる性をもつものが存在しなかった。
 年月が流れた。エトーはあらゆる生物を解剖し、また交配させ始めた。動物、植物、はては細菌類まで交配させ続けた。
 エトーはまったく歳をとることはない。また、病気にもならない身体を持っていた。地上に存在する唯一だった。
 ねずみが植物を大量に食らい、大発生した。しかし、ねずみは知能が低すぎた。エトーはそれにすぐ気がついた。魚類が巨大な身体を持つことに着目した。それに比較して哺乳類のねずみは身体の割りに脳が大きい。
 原種のねずみから魚類との掛け合わせ、鮫が誕生した。
 鯨まで繋がる種が誕生した。
 数万年が経過した。
 鮫から地上へ上がるために、呼吸器の改造が行われた。
 鰐やトカゲのように魚類へ先祖帰りする種も誕生した。
 エトーと同じ、長い四肢を持つ動物、狼の祖先が誕生するまでにどれだけの新しい種が誕生したことだろうか。エトーの関わらない種へ続きまた滅んだ種もある。
 チベット高原で類人猿の祖先と出会うまでに、さらに数万が必要だった。
 両腕をぶら下げ、両足だけで歩行する動物を発見したとき、エトーは驚いた。種はそれ自身で交配し変化する。もちろん環境と長い年月が必要だ。親の遺伝子を長い間、取捨選択して最適化していく能力の他に、まったく新しい能力さえ取得する力を秘めていることに気がついた。
 エトーは彼らの種族を繁栄させるため餌場となる地域へと導いた。
 彼らは頭脳の発達の代わりに病原体に非常に弱い種族だった。
 次々と固体が若くして死亡した。
 死亡原因を探る内に、エトーの体内から得た血液を注射することで新たな種へ進化することを突き止めた。

 彼らは道具を使うことを覚えた。
 水の豊な土地で植物を得る方法も知った。
 そして、言葉で意思を伝え合うことができるようになった。
 エトーに言葉は必要ではなかった。
 動物や植物に念を送る。
 彼らが何を思っているのか意思の疎通ができる。
 エトーも彼らの言葉を覚え、彼らの集団に入ることもあった。
 やがて集団生活から村、そして規模の大きい集落ができ、各地へ種は散っていった。
 それぞれ独自の生活様式を確立していく、その過程で彼らは経済活動を始めた。物々交換からいつしか、貨幣経済へ移行していくプロセスでより大きな集団へ変容していった。
 色々な技術が生まれた。
 農業を中心とした土木技術が発展し、巨大モニュメントが作られる。 他の集団を襲い、侵略するために武器が発達する。
 集団の長の権力が大きくなるに従い、権力維持のためのルールが作られる。今も昔もその本質は変らないとエトーは考える。
 持つものと持たざるもの、この二つに分かれる。
 エトー身体は女性器を有する。
 しかし、人類の身体の特徴からするとほぼ男性である。
 アンドロギュノスなのだ。
 人類という種が誕生して、エトーは男性と交わった。
 妊娠することはなかった。
 エトーは自分がなにによって作られたかその疑問を解くことに専念するようになる。

 数十万年という年月の中で永遠の牢獄に閉じ込められた者。
 それが、エトーなのだ。
 この地球という球体が彼の実験場であり、草刈場でもあった。
 いくつかの知恵を人類に与えたこともある。
 そのたびに歴史が大きく変った。
 巨大な帝国が世界を席巻したこともある。
 エトーがこの世界の支配者であることを知る者はいない。
 なぜなら、この地球上に存在する動植物を作ったのはエトーであり、その生存権さえ奪う力を有していた。
 世界中に彼の拠点となる基地があり、また企業群がある。
 どの企業もそれぞれの国の中枢部と繋がり裏で支配する仕組みができている。
 この地球で起こるすべてを知る者、それはエトーの他に存在しない。 貨幣や財宝の類にエトーはまったく興味がない。
 なぜなら、この地上にある物はエトーが所有しており、誰かが所有権を主張したとて、あまり意味のないことなのだ。

 巨大空母が日本へ向かっていた。
 世界の警察を自負する米国の航空母艦をはるかに凌駕する巨大空母の特別船室にエトーは刻々と世界情勢が映し出されるモニターの前に座り、世界中の組織へ命令を出す。
 こんな状態になったのは、太平洋戦争以後だ。
 愚かしき人類は自らを自滅する核兵器を作ってしまった。
 それを監視するために組織が巨大化した。
 自己で管理できない兵器を作った人類を一度、あの氷河期と同じように絶滅させようと考えた。
 エトーにはできなかった。自分と同じ種の誕生の近いことをなぜか感じていたからだ。
 それまで、この世界を維持させよう。この牢獄から解き放てる、自分のペアを待っている自分の心がこの愚かしい人類を滅ぼすことを止めたのだ。
モニターのひとつから音声が流れた。
「エトー様、間久部という内閣府に所属するエージェントがターゲットを隔離しております」
「場所は」
「北海道、積丹半島にある施設です」
「わかった、場所の正確な位置をデータで送信しなさい」
「はい」
エトーはマイクスタンドから空母の操舵室へ指示を出す。
「北海道、積丹半島へ向け全速力を維持、ジョット機、施設周囲を確保」
 巨大空母が面舵を切り、漁船が転覆するほどの浪がしらを立てていた。

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2006年11月 3日 (金)

さよならだけが人生か その9

 高層の摩天楼が林のようにそそり立つ。
 いつのまにか東洋の一都市がニューヨークを凌駕するほど繁栄した。 中国、上海。
 港を見渡すビルディング群の中でも一際高層の一つが朝陽を浴び、暗い夜明けから開放されようとしていた。
 最上階にあるペントハウス。
 一人の青年が巨大なスクリーンの前に美しい裸体を晒していた。
 スクリーンに映し出された映像は非常に興味深いものだ。
 塚本えりの映像が映し出されていた。
「ついに見つけた」
 その全裸の男は得たいの知れない奇妙な声を発した。
 かって誰も聞いたことのないような薄気味の悪い低音で、聞きようによってはガラスコップを金属片で引っ掻くような音にも聞こえる。
 部屋の中央に湯気の上がる湯船がある。それはプールといってもよいほど広く、青年は頭から湯船に飛び込んだ。
 平泳ぎで反対側へ泳ぎつく。
 そこに、バスタオルを用意した女が立っていた。
「エトー様、おはようございます」
黒いツイードの上下でスレンダーなボディを包んでいた。年齢不詳の感じであるが、40歳には達してはいない美貌の持ち主だ。
「あの映像の者の行方は知れたのか」
「はい、日本政府の諜報機関で保護したようです」
「私が直接出向く」
女は驚いた表情を浮かべた。
「この日を待ち続けてきた、そう三千年の年月だ」
エトーと呼ばれた青年はいつしか年老いた老人へと変化して裸体すら干からびたミイラのように変っていた。
ソファに深々と沈めた身体はまるで着ぐるみに見える。
 ただ深く窪んだ眼窩だけが妖しい光を放っていた。

 話を少し前に戻す必要がある。
 塚本えりと対峙していた永村隆の上空から突然、機関銃の掃射が起こった。隆とえりの兄は避けるのが精一杯だった。
 上空からパラシュートで降下する兵士が現れた。
 彼らはプロだ。えり以外の人間に対し容赦なく雨のような銃弾を浴びせた。
「親分、こちらへ」
建物の影から、譲二と島へ渡った内山が現れた。
隆は建物へ飛び込みながら、完全武装した兵士がえりに対して催涙弾を発射したのを確認した。
 炎と催涙弾の煙の中でえりに頭からネットが掛けられ、確保された。 隆を運んできたヘリコプターは機銃掃射を受け島のどこかに不時着したらしい。
 隆はパラシュートで最期に降りた男と瞬間、視線が合った。
 それはお互いに感じたことだ。
 かって会った誰よりも通じるものを刹那に感じ取った。
 それはとても危険な匂いなのだが、どこか懐かしいもの。
 二人はそれぞれの存在を感じ取った。
『誰だ』お互いにそう思った。いつか出会うべきして出会った。
上空から戦闘用ヘリコプターが着陸した。えりはネットで全身を覆われて兵士と共にヘリコプターで島を立ち去った。
 隆には視線を交わした男の印象だけが強く残った。

「あいつは..」
 えりの兄が突然ヘリコプター目掛け駆け出した。
 隆は無駄な動きを好まない。
 また、上空から機銃掃射が起こった。
 塚本一之を組み伏せどうにか機銃掃射から免れた。
 隆は男の名前を塚本一之から聞きだした。
「間久部?」
「えりを教育するため施設の教官だった男だ」
 隆は彼らが政府機関のどこかに所属することを知った。
『なるほど、これは面白い』
『エトー様と同じ種族..人類の異種』

 永村隆はエトーの存在を知っていた。
 隆自身がエトー呼ばれる謎の人物の庇護の下で生きてきた。
 一度も会ったことはない。
 ただエトーは世界中に諜報機関を持っていた。
 情報機関の名前と最初は思った。
 しかし、人の名前ということは最近知った。
 ある情報を得るためだけに莫大な費用を費やしていた。
 『まさに塚本えりがそれだ』
 永村隆は確信していた。
 島の警備用に用意していた無人のビデオカメラに塚本えりの姿が記録されていた。
 隆は非常用発電機を稼動させ、無線機経由で映像を配信した。
 隆はエトーの組織のどこかがこのビデオにかかったスクランブルを解き塚本えりの姿を補足すると考えた。
 その答えは数時間後にこの島中を囲んだ潜水艦群と戦闘機が物語っていた。
「親分、なんですかこの軍隊は」
 内山は怯えていた。
 島には数百人の兵士が上陸した。
 この島であった出来ことをすべて抹消するための作戦が行われた。
 隆、塚本、内山は上陸船に運ばれ潜水艦の一艘に収容された。
「譲二は..」内山は呆然と島を眺めていた。
遠ざかる島影は炎に包まれ、最期に爆撃機から落とされた爆弾によってすかっりとその姿を変えた。
 かってそこで何が行われたのか、その答えは海の藻屑となる。
 人が決して知ってはならないことに今、隆を含め、内山、塚本らは関わってしまった。内山に至っては、あの塚本えりが何者であるのか、それすら知らない。
 ただ、とんでもない事態に巻き込まれていることを長年の渡世の暮らしから感じ取っていた。
「親分、あっしらどうなるんですか」
 隆にもわからなかった。
 エトーに会えるかもしれない、隆はふと思った。
『歴史を変えてきた人物..』
あの島のように抹殺される運命かもしれない。

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